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1-1. リンカネーション

0章で論じたカルドセプトというゲームの構造を元に資産を増やす手順を示すと下のようになります。

@増資系スペル、周回により動産を手に入れる
A取得した動産を元に不動産拠点の数を増やす
B連鎖状態となった不動産に付加価値(土地レベル増加)を与えることで資産効率を増やす

カルドセプトを簡潔に言えば、この各手順をいかに効率よく行えるかを競っているゲームです。
そして、この手順を見て分かるようにまずは動産を効率よく手に入れることがまずは必須です。
毎ターン増資行動、周回行動を絶やすことなく行うことができれば、それが@において最高でしょう。

スペルカードは手札にさえあれば毎ターン実行可能(クリーチャーやアイテムはセプター位置や戦闘発生などの条件により置けないこともあります)なのですから、当然50ターン全てでスペルを唱え増資行動が取れればそれが理想的です。しかしカルドセプトでは1ターンに1枚のカードを引くことしか出来ません。スペルオンリーブックにすると、0章で論じた「通行料」の点で他者に劣ることとなり、結果として増資速度を落とすことになります。また、A〜Bを実行するためにもクリーチャーは必須(アイテムは必ずしも必須ではないが、クリーチャーを安定して配置するためのオプションとして必要になることが多い)です。

このようなジレンマを解決してくれる、そんなカードが本項の”リンカネーション”です。
ゲーム中の手順を実際に列記してみると、

a. カードを1枚引く
b. スペルカードをダイスを振る前に使用する。
c. クリーチャーを配置する
d. アイテムが必要ならアイテムカードを使用する。

であり、毎ターンスペルを使用しクリーチャーを配置することができれば上記戦略における@Aをともに満たすことになります。実際には、セプターは必ずしもクリーチャーを配置できる土地に止まることができないため、アイテムを考慮に入れても毎ターン平均2枚のカードを使用できるのが効率よいと思われます。すなわち50ターンで50枚のカードを引くセプターと100枚のカードを引くセプターでは後者の方が有利ということです。リンカネーションを引いたら必ず即打ちすると仮定し、手札内のリンカネーション枚数と50ターンで引くことのできる期待枚数の関係は下のようになります。

リンカネーション枚数 50ターンで引けるカード枚数の期待値
0枚 53.0枚
1枚 60.2枚
2枚 69.7枚
3枚 82.8枚
4枚 101.9枚
5枚 132.5枚
注1) 5枚はルール上でブックに入れることが出来ないですが、理論値として示しました。
注2) 期待値計算法はリンカネーションがかぶる可能性などを排除した簡略的な計算値です


⇒ リンカネーションを4枚ブックに入れること!

実際にリンカネーションを4枚入れた場合に、増資系スペルを23枚入れれば期待値としてスペルを50ターンに約54枚のスペルを引くことができます。クリーチャーは前述のとおり必ずしも毎ターン使用できるわけではなく、18枚前後入れることで(期待値として36枚のクリーチャーカードを引く)、手順Aを効率よく行うことができます。ただし、増資系スペルやクリーチャーは必ずしもどんな状況でも役に立つものとは限らないため、より効率よく必要なときに必要なものを使用できる可能性を増やそうと思えば、いずれももう少し多目にブックに入れる方がよいかもしれません。ただし、後の章で説明するように妨害系スペルやアイテムなどがほんの少しでもあることでかなりのメリットがあるため、それらとのつりあいを考えることとなるでしょう(詳細は後述)。

⇒ リンカネーション4枚の環境下では
  増資系スペル23枚、クリーチャーカード約18枚は入れること



<補足>
リンカネーション4枚、その他スペル23枚の時にどのようなメカニズムで毎ラウンド引けているのか、ちょっとモデルを上げておきます。このモデルを見れば計算式だけではなく、感覚的にリンカネーションの強さが分かってもらえると思いますし、手札を回す、ブック圧縮などと一般的に説明されていることがどういうことなのか、分かってもらえると思います。

リンカネーションをブックに4枚投入した場合、期待値的には12.5枚に1枚リンカネーションが入っていることになります。ここではモデルとして分かりやすく13枚に1枚リンカネーションが引け、リンカネーション以外のスペルカードは2枚に1枚あるるものとして、モデルを作成しています。
リンカネーションをRで表し、その他のカードのうちスペルカードを●、その他のカードを○で表すと、ブックの中身は次のようになっています。

 今、このリンカネーションを引いてきた。
   ↓
●○R●○●○●○●○●○●○R●○●○・・・
   ↑  この間に12枚のカード   ↑ 

ここで、一番左のリンカネーションを引いてきて、唱えると次のような状態になります。

           次に引くカードはこれ
             ↓
●○R●○●○●○●○●○●○R●○●○・・・
     
    リンカネーションで6枚新たなカードを引いた。

上記のモデルを見たら分かるように、リンカネーション終了時に、手札にスペルは3枚有ります。そして、次のリンカネーションを引くまでに後3枚ブックにスペルカードが入っています。つまり、リンカネーションからリンカネーションをするまでに6枚のスペルカードがブックに存在することになります。そして、リンカネーション終了後ちょうど7ラウンド目に次のリンカネーションを引くというわけです。

これは1ラウンドに1枚スペルを使用していくと、6ラウンドでスペルが無くなり、ちょうど7ラウンド目でリンカネーションを引く、という構図になっていることを意味します。これが、リンカネ−ションでよく言われる手札の回転、ブック圧縮ということの意味です。又、リンカネーションはスペル補充のためのカードだということも、これを見れば分かっていただけると思います。

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