侍、宇宙に立つ
留学先へと初めて宇宙に出たクリスティアン。
不運にも〈帝国〉の艦隊の襲撃を受け、捕虜となってしまう。
初めて出会う〈帝国〉の文化と明日も判らぬ不安に枕を濡らす日々。
連れて行かれた先は〈帝国〉主星。
故郷から二万光年の遠く、少年は三千年前の侍、スケザと出会う。
それが、波瀾万丈の日々の始まりだった。
永き眠りから覚めた侍が刀片手に宇宙舞台に大暴れ。
剣豪スペオペここに開幕。少年の明日はいかに!?
侍が宇宙で大暴れ、と書けばあとは説明不要なこの作品。
割と女の子がカッコいい印象があるのですがイラストの力です。
戦う女の子好きには堪りません。
スケザの言動は痛快で、破天荒で、読んでいて気持ちが良いものです。
付き合わされる方の身になるとちょっとどころではなく大変そうですけど、
それもまた素晴らしい。
けれどもそれだけが魅力ではありません。
彼はあくまで三千年前からの旅人で、投じられた小石のごとく世界に波紋を起こします。
架空戦記のごとく世界の情勢が書き換えられていく壮大さに、
その当事者となる人々の揺れる人間模様。
侍は死ぬまで侍に違い有りません。
けれども世界は、
クリスティアンをはじめとする他の登場人物たちは、
これからどうなるのか。
まだまだ始まったばかりですがこの先が非常に楽しみです。