誰にも分かりやすい双六ゲームに、誰もが思いつきそうな「負けるが勝ち」というルールを、これ以上になくシンプルに組み込んだゲームがドラダだ。 と、こう書くと子供だましのゲームのようだが、遊んでみるとサイコロの生み出す運と、コマを動かす時の戦略性が上手く融合して、いわゆる「運と戦略性のバランスが良い」――という、ドイツの名作ボードゲームを褒め称える時の常套句を体現したようなゲームになっていることに気づくだろう。 プレイ時間はわずか20分ほどと大変お手軽。双六をベースにした取っ付きやすいシンプルなルールのおかげで、ちょっとした空き時間に「少し変わった双六ゲームがあるんだけど」とボードゲームを遊んだことがない人でも誘って遊べるところも素晴らしい。 とてもシンプルにまとまったゲームなので、紹介文もシンプルになってしまったが、この文章よりも遥かに面白さが凝縮されたゲームであることは間違いない。惜しむらくは絶版であることくらいなので、見かけたらぜひとも遊んでみて欲しい。