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Acquire

  • 邦題:   アクワイア

  • 人数:          

  • 時間: 

  • 作者:  Sid Sackson

  • 会社:  Schmidt Spiele

▲1960年の発売当初から現在まで輝き続ける
名作M&Aゲーム「アクワイア」の箱
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ゲーム紹介


 米国で1960年に発売され現在ではクラシック4大ボードゲームの一つに数え上げられるなど大変古いゲームでありながら、今なお非常に多くのファンを魅了し遊び続けられている歴史的名作ビジネスゲームがアクワイア。株やM&Aといった資本主義経済の複雑な題材をテーマとしているにも関わらず、そのエッセンスを多くの人が楽しめるようシンプルにまとめ上げられたルールの質の高さは今なお評価され続けている。

 ゲームの内容は、ホテルチェーンを経営するホテルのオーナーとなりチェーンを拡大しつつ、同時に投資家としても参加して筆頭株主を目指すというもの。ただホテルを大きくするだけでは資金繰りが苦しくなるため、オーナーとしての顔だけでなく投資家としての顔も求められるという二面性が、このゲームの面白さの最大の特徴だ。例えばオーナーとしてはどんどん自分のホテルを成長させたいが、なかなか思い通りにいかないとしよう。他のチェーンの方が成長しているこの状況はオーナーの立場から見れば言うまでもなくピンチだ。しかし一方で投資家としての立場から見ると、他のホテルに吸収合併してもらい自分が所有しているホテルの株の配当を株主市場から受け取るチャンスでもあるのだ。

 このように同じ盤面をホテルのオーナー、投資家、と立場を変えて見ることで全く異なった意味を見出せるところがこのゲームの面白いところ。ゲームを初めて遊ぶ時にはその両方の立場から盤面を見るのは難しいが、慣れてくるとその両面を意図的に使いこなせるようになってくる。例えば新たなホテルチェーンが興ったとしよう。きっと成長する見込みがあるからこそ興したに違いない、と思いきや、オーナーはそのチェーンの成長にあまり興味を示さない。それどころか、あっという間に他のチェーンに吸収合併される話をまとめてしまった。何とホテルを興したのは吸収合併時に入る配当金が狙いだったのだ。というのもそのチェーンの筆頭株主はホテルを興したオーナーその人であったから・・・といった具合だ。いわゆる "転がし" だがこの楽しさが味わえるのはビジネスを2つの視点から捉えることのできるこのゲームならではだろう。

 通常のオーナーとしての立場だけで考え続けるゲームに比べて、投資家としての立場からも考えなければならないこのゲームは、自分のホテルチェーンを成長させるだけでは遊べないため、ビジネスゲームとしては少々敷居が高いのは事実だろう。しかし一度遊びゲームの構造を理解したら、他の人も同様に2つの立場から考えていることが分かるだろう。そうなれば、他人の真意を推測するこのゲームならではの楽しみに病み付きになり、その面白さに虜になること請け合いだ。このゲームは今なお販売され続けているので、見かけたらぜひ遊んでみて欲しい。