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I'm the Boss!

  • 邦題:   金、かね、カネ

  • 人数:      

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  • 作者:  Sid Sackson

  • 会社:  Face 2 Face Games

▲投資家となり熾烈な交渉が楽しめる
「金、かね、カネ」の箱
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ゲーム紹介


 人同士で交渉した結果話がまとまって初めてゲームが進むという、初心者に敷居が高い"交渉"に焦点を当てたゲームシステムを採用しているにも関わらず、誰でもテンポ良く遊べて交渉(ネゴ)の醍醐味を味わうことができる面白さ溢れたネゴゲームが「金、かね、カネ」

 ネゴゲームが初心者にとって敷居が高い最大の要因は、「交渉が成立するためには、交渉が不成立の場合に得られると予測される利得よりもより大きな利得を、交渉参加者全員に保証しなければならない」ことを理解し、しかもそれを実現しうる案を提示することで勝利に邁進しなければならないことにある。

 このため、ネゴゲームは何が利益で何が損なのか分かれば、胃をキリキリさせながら自分の利得を追求する濃密な時間を楽しめる一方で、ゲーム構造が分からないと何を提示すればよいか分からず、他人の提案に振り回されるだけで終わってしまうという欠点を持っている。面白いと言われるネゴゲームに参加したものの、何を言えばよいか分からず何となく頷いたり断ったりしているうちにゲームが終わってしまった・・・という経験を持った人は少なからずいるのではないだろうか。

 そんな人にはこのゲームをぜひ一度遊んでみて欲しい。このゲームを遊べば自分から交渉案を提示し、その案に相手が右往左往する様を必ず楽しめるだろう。というのも、このゲームでは提示できる交渉内容は「俺の言うことを聞け!」という一点に集約されているからだ。他人からみればそんな交渉が成立すれば損することははっきりしている。そこで他人はきっとこう言うのだ。「私の言うことこそ聞きなさい!」と。

 え?それってどうやっても交渉まとまらないのでは?と思ったあなたは鋭い。そう、そんな話まとまるはずもないのだ。ところが、このゲームはここからが凄い。何とあなたは「俺の邪魔をするな!」と言うことができるのだ。当然相手も「私の邪魔をしないで!」と言ってくるだろうから、更に「邪魔をするな!」と言い返すことになるだろう。手札が続く限り。

 そう、実は交渉は全て「手札」なしでは行うことができない。文字通り交渉時に提示できる「カード」は決まっているのだ。だからいずれ、どちらかが折れて相手の言うことを聞かざるを得なくなり交渉はまとまることになる。つまりこのゲームの交渉とは、お互いどこまで自分の我(エゴ)を通すかという意地の張り合いを行う子供の喧嘩のようなものなのだ。お互い騒ぐだけ騒いで疲れきったら仲直りするあたり、このゲームの本質は良質のエゴゲームなのだろう。

 この"お互い騒ぐだけ騒ぐ"時間が、このゲームではとても楽しい。もちろん僕らは大人なので、カードの出し惜しみをしようとするだろう。切り札はここぞ、という時に使うべきなのだ・・・と頭では理解しているからだ。でもカードを出し始めると熱くなってついつい使い切ってしまう自分に気づき苦笑するだろう。交渉ゲームって重くてちょっと・・・と敬遠気味の人にぜひ遊んで欲しい。