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Betrayal at House on the Hill

  • 邦題:   丘の上の館の裏切り者

  • 人数:  

  • 時間: 

  • 作者:  Bruce Glassco

  • 会社:  Avalon Hill

▲TRPG的なホラーの楽しみが味わえる
「丘の上の館の裏切り者」のボックス
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ゲーム紹介


 最近増加傾向にあるTRPG的な楽しさを持ったボードゲームの代表的作品の1つ。TRPGの楽しさのうち「成長」よりもむしろ「語り」の部分にスポットを当てたところが特徴的。

ゲームの内容は、舞台となる幽霊屋敷の中に迷い込んだ探索者となって、屋敷の謎を探っていき、その中で様々な予兆に出遭いつつも様々な手がかりを得て調査を進めていくというもの。もちろん幽霊屋敷だけあって、ほとんど全ての予兆は不吉なものばかりで、この屋敷はやはりただの屋敷ではないと探索者達が確信し始めた頃(はじめる前から分かっていてもそういうロールプレイをするのがお約束(笑))、いよいよ邪悪の化身たる怪異が現れ、探索者たちは時には邪悪の化身を消し去るため、時には魔の手から逃れるために、屋敷内を奔走する・・・というまさにホラーの定番を楽しむゲームである。

 面白いのは、怪異が現れたとき今まで共に屋敷内を探索していた探索者の1人が“裏切り者”となって怪異の手下となってしまうところ。ゲーム的には怪異もその裏切り者が操作することになるため、怪異の出現と共にゲームは“裏切り者”VS探索者達という対決ゲームへと切り替わる。

 どのような怪異が現れるのか、について説明したホラーシナリオは50もの数があるだけでなく、それぞれのシナリオが、裏切り者用、探索者用と別々に用意されているため、対決するグループはお互い相手の状態の一部が分からないまま対決に巻き込まれることになり、ホラーの雰囲気は否応なく盛り上がる。

 ゲームシステム的には斬新なところがある訳ではなく、指示が複雑なすごろくに過ぎないと感じる人もいるようだが、ゲームの生み出すフレーバー(雰囲気)を楽しもうという姿勢を持った途端に、ゲームの全てのシステムがその雰囲気を肴に「語る」楽しさを生み出すための触媒へと変化するところを評価したい。 TRPG好きには(それも特にホラー好きなら)たまらない面白さを持ったゲームであることは間違いないだろう。

 ただし、シナリオブックの表記などに曖昧な点が多くルールが不明瞭なところがあり、その解釈のためにゲーム進行が停滞することがある。そこで、両方のシナリオを見て、矛盾なくルールを統一するために、ゲームに参加せずに横で観戦する(横から口出しているだけでも楽しめるゲームですし。)審判役の人間を用意した方がゲームはスムーズに進むだろう。

 このゲームの本質的な面白さは、夏の夜に友達同士で旅先に宿泊した時などに行われる怪談話やそれを肴に生み出される与太話の数々を楽しんでいる時の、その楽しさにあると思う。「語り」が上手い友達がいるなら、もしくは「語り」に自信がある人はぜひとも遊んで欲しいゲームだ。